雨宿りのテルテル坊主

PBWシルバーレインのPC、吊下骸の日記

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お嬢さん、お手をどうぞ


昼、少し前・・・駅の化粧室で
普段の格好からちょっとばかし
おめかしする餅の姿があった

普段は団子にしている髪を今日はどう結ぶか
鏡の前で吟味している
手で握って上下左右、一個二個分け
最終的に、二つ結びのおさげになった

約束の時間まであと少し
深呼吸して、今日のお嬢さんは目的地まで進軍したのであった




「あ、あれかな?」

使い方がわからないと言う師匠から借りた携帯で
現地に着いた報告を相手にした矢先
骸は会場の入り口で、普段ではあまり
お目にかかれない髪色のすらりと長身の男子を見つける

声を掛けようと近づいてあと数メートル
が、どういうわけか相手の方が先に骸に気付いた

「よぉ、迷わなかったか?」

声を掛けようと上げた手をそのまま下ろして
骸は「同い年で同学年のハズ」の亘理計都の一言に答える

「人の道出来てたから、すぐにわかたヨ!」

そっか、と笑いながら一緒に歩みだす計都
これから、そう・・・ハンバーガーフェスティバルへ
二人は会場の入り口をくぐった



「わぁー!凄い数のバーガーだネ!」

色んな種類のハンバーガーに釘付けになりながら
人混みに入ろうとする骸
不意に、道が開いたように見えた

「エスコート、するって約束だろ?」

まるで童話の王子様が抜け出したような文句なしの鮮やかさな手際である
これでもう少し骸に大人っぽさがあったら絵になっていそうな雰囲気である
本当に残念だ、カルシウムバーガーでもないものか

「えへへ、やっぱりケイト君って王子様っぽいヨネ!」

「やっぱり?なんだそれ?」

秘密だヨー!と言う骸、自分は王子様なんて柄か?と笑う計都
二人してそれぞれお目当てのハンバーガーを見つけ、会計しようとする

「あ、ケイトくん、これ!」

骸はハンバーガー代を渡そうと、ガマグチ財布からお金を取り出す
その手を財布ごと押さえて計都が骸の方を向く
きょとんとした顔で計都を見る骸に無言で彼は
もう片方の手で口元に、まるで悪戯めいた笑いでしーっと人差し指を当てている
何も言わせない、計都の粋な計らいだ

「・・・うん、ありがとうなんだヨ」

その気遣いに笑顔で返した



一通りの食べ物と飲み物を揃え、会場から繋がっている公園へ足を向ける二人
着いた先で適当な場所に持参のシートを敷く計都
やっと一息つける時間になった

買った包みを開けるとベーコンエッグバーガー
二人で仲良く食べ始める
途中、骸が冒険して買ったハバネロバーガーに涙ぐみ
計都から渡された飲み物を勢い良く飲んだりした

お腹も満足に膨れ、一段落したところ
計都から今日の服装について一言

「そのワンピーススカート、色もいいし似合ってるぜ」

そう、今日の骸は普段の餅から一転
実に女の子らしい服装だった
レースを少しあしらった白基調の所々ピンクを交えた
涼しげなワンピーススカートに良く動くので下にレギンスを合わせた格好だ

「そ、そうかなー・・・えへへ、嬉しいヨ!」

普段、褒められればすぐに礼を言う骸も
女の子らしさの点に置いては少し恥じらいがあった
いや、計都に褒められると女の子は誰しも頬を染める、と思う

シートの上に立って、いつもよりちょっとおとなしく足を揃える
そのまま、まるで小さい子が良くやるように、くるっと一回転した
本当に小さい子がやれば、ませた様に見えるだろう

「今日は特別なのですヨ!」

普段の、普通に遊びに行く感覚であれば
いつものように動きやすい服を選んでいただろう
何となく女の子らしい服の方が、エスコートに合う
そう思っていた

前から数点、それらしい服は持っていたが
自分で選んで着て行こうと決心し
カフェの店長でお馴染みの先輩、蜜琉に頼んで
一緒に選んでもらった
事実、彼女のセンスに狂いはない



「暗くなってきたしお送りしましょう、お嬢さん」

昼の部も大分落ち着いてきた夕暮れ時
ほのかに空がグラデーションを纏っている
計都のエスコートは最後まで抜かりの無いものだった

「ふふふ、ではお願いします!」

元気良く答える骸
しかしここで問題が発生した
彼、亘理計都の愛車ならぬ、愛バイク
イントルーダークラシック400キャストホイール
あ、ちなみにスズキ
400cc以下、と普通自動二輪に分類されるバイクだが
骸にとっては、大型バイクに見える
椅子の位置で立ったまま頬杖がつける、そんな高さだ

無言でどう乗ろうか焦る骸
計都を待たせるわけにもいかず、しかし自力では乗れない
そんな状態に板ばさみされていた

と、目線が高くなった
地面がせり上がったわけでも
周りが地盤沈下したわけでもない

「これでいいか?」

状況を察知した計都が、骸を軽々持ち上げて
バイクの後部座席に乗せたのだった

「あ、ありがとう!」

咄嗟の事と見抜いた計都に驚いた
フェミニスト、侮りがたし
この世は私のためにあるよろしく、
彼はこの世の女性のためにあると言っても過言ではないくらい
女性への優しさに溢れているに違いない

予備で渡されたビンテージヘルメット、についていたゴーグルを
思わずかけて、彼の眩しさに抵抗した骸だった

前に計都が乗ったのをバイクの揺れで確認すると
落ちないように彼に掴まった
見上げると、いつもの髪が
艶を抑えたビンテージのヘルメットに隠れている
サイドには炎に包まれたハート、そこにダガー
短剣が根元周辺まで刺さっている
あまり見かけない、その模様に彼なりの拘りがあるのだろうか
と、サイドばかり見ようとしている内に
横落ちしそうになって自重した

「あ、で、  うん、 そこを   」

赤信号で止まる度に道を指して説明する
見えてきた建物は「軍艦アパート」

「またどっか遊びに行こうな」

今度は自分からバイクを降りて
ヘルメットを計都に返す骸
そして別れ際にそう言った計都に骸は笑顔で

「また・・・うん、またネ!」

バイバイでもさよならでもない「また今度」
それが骸にとっては大事だった

バイクが曲がり角で見えなくなるまで手を振って
それからアパートを・・・後にした

ちょっと青射す夕焼け空、向かったのは病院だった






「おかーさんおかーさん、あのね」


今日も一日、とても大切な思い出が出来たんだよ

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  1. 2007/08/19(日) 15:44:59|
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  1. 2007/08/26(日) 12:14:27 |
  2. ホイールが最高によかった
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